2025年1月12日に、KiCadのマイナーアップデートVer.8.0.8がリリースされました。
今回は回路図エディターのクラッシュ対策が中心
今回は少し前のバージョンから発生している各エディターのクラッシュ問題が修正されているのと、PCBエディターの方では「fabmaster」のデータインポート時に起きるさまざまな不具合の修整が集中的に行われました。
PCBエディターにインポート対応「fabmaster」って?
この「fabmaster」というEDAもしくはPCBエディターソフトウェアについて、筆者はこれまで聞いたことが一度もありませんでした。なので良い機会と思い調べてはみたのですが、少なくとも日本国内では情報らしい情報はなく、ご紹介できるようなモノかどうか判断する材料が足りませんでした。

なので、こういうソフトウェアへの対応を強化しているらしい、程度の情報ということになります。
今回のバージョンアップではPCBエディターの方で集中してデータインポート対応の改良が行われた様子ですが、Altiumならともかく、この時期に急に力を入れて対応しているのはちょっと気になります。
噂では2025年早々に公開される?とコミュニティで発言されていた「KiCad 9」ではもっと密に連携するEDAとして躍進してくるのでしょうか?それはそれで楽しみではあります。
回路図エディターのクラッシュ問題対応は嬉しい
最初に触れた通り、回路図エディターのクラッシュ対応は今回重点的に実施された内容となっています。
旧プロジェクトファイルを読み込んだ際にライブラリ不一致が生じたときや、配線を終了する、シート間をまたがる操作を行った際などにクラッシュを起こす症状が発生し、最悪プロジェクトファイル内の回路図データが破損するという事態も起きていました。
今回、これらの対策が速やかに行われたということは、おそらく世界規模で発生頻度が高かったのではないかと考えられます。
バージョン8になってここ半年くらいのマイナーアップデートでは、フリーズやクラッシュの症例が気のせいか増えていたように感じていて、古いシリーズのトラウマを思い起こさせるような深刻な不具合も発生して不安だったことから、今回の修正は素直に喜んでいます。
以上のように、今回は回路図エディターの修正が目立ったバージョンアップとなっています。
内容を見る限り、公式ブログの方でコメントされているほど緊急性の高い重大なバグ修正でもないと感じられますが、現在進行中のプロジェクト等が無いタイミングで、KiCadユーザーの皆さんはアップデートすることをお勧めします。

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