KiCadで回路図を作成する際、最初に必要な操作がシンボルの追加です。本記事では、シンボルの呼び出し方から配置・移動・回転といった基本操作までを解説します。
シンボルの追加方法
シンボルの呼び出し方
回路図エディターの右側にあるツールバー上部の「シンボルを追加」ボタンをクリックするか、メニューから「編集」→「シンボルを追加」を選択すると、シンボル選択ダイアログが開きます。

💡インストール直後の初回起動時などの場合は、ここで「フットプリントライブラリテーブル設定」のダイアログが表示されることがあります。これは、前回紹介した「シンボルライブラリテーブル設定」と同じものです。
シンボルの選択と配置
「シンボルを選択」ダイアログでは、インストールされているライブラリの一覧と、それに含まれるシンボルがプレビュー表示されます。

- ライブラリをスクロールして展開し、目的のシンボルを選択
- プレビューで内容を確認
- 「OK」をクリックすると、シンボルがマウスカーソルにくっついた状態になります
- 配置したい位置でクリックして配置完了!


【例】抵抗(Resistor)を追加してみよう
受動部品の代表として、抵抗素子を追加してみましょう。

- シンボル選択画面の上部フィルターボックスに 「R」 を入力
- 抵抗に関するシンボルがフィルターされて表示されます
- IEC形式の長方形タイプ、ANSI/JIS形式のジグザグタイプなど好みのシンボルを選択
- 回路図に配置します

📌 標準ライブラリにない特殊な部品(メーカー固有のLEDなど)は、別途ライブラリの追加が必要な場合もあります。

オブジェクト(シンボル)の選択と移動・回転
シンボルの選択
KiCadでは、デフォルトで「選択ツール」が有効になっています。
オブジェクトをクリックすると選択状態になり、移動や回転が可能になります。

- 他のツールがアクティブな場合は、ESCキーで選択ツールに戻すことが出来ます
- ドラッグ選択も可能:
- 左→右:完全に囲まれたオブジェクトのみ選択

- 右→左:一部が囲まれたオブジェクトも選択

📝 シンボル全体 or テキストフィールドだけを選ぶことも可能です。テキストだけを選択した場合、そのテキストにのみ操作が適用されます。
移動・回転・編集の操作方法
操作の基本は「右クリック」
シンボルなどオブジェクトを選択後に右クリックすると、操作メニューが表示されます。
ここから「移動」「回転」「複製」「削除」などを選択できます。

ショートカットキー(ホットキー)の活用
KiCadの操作に慣れてくると、ホットキーを使った操作の方が効率よく設計、作図が行えるようになる場合があります。
<ホットキーの例>
- Mキー:移動
- Rキー:回転

初めのうちは、右クリックから開くサブメニューで操作する方法が安心です。慣れたらホットキーも使ってみましょう。
まとめ
- 回路図の作成には、まずシンボルを追加する必要があります
- シンボルは「シンボルを追加」ボタンから呼び出して配置
- フィルタ検索機能を活用すると、目的のシンボルを素早く見つけられる
- 右クリックメニューを使えば、選択後の操作も簡単
- ホットキーに慣れると、作業がよりスムーズに!
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