※お問い合わせから届いた質問です(お問い合わせから頂いた技術質問は基本的には本ブログで紹介させていただきます)。
いただいた質問
KiCadはVer:7.0.1を使っています。
回路図エディターからPCBエディターに移行しフットプリントを配置している際、ラッツネストの接続がおかしいので、調べてみました。
2SC1815のフットプリント(TO-92)の番号は従来と一緒なのですが、フットプリントエディターでフットプリントを開いてみると、ベースとコレクターが入れ替わって表示されます。(ピンアサインがフットプリントで表示されるようになった)
当然データシートを見てピンアサインを確認しています。
これを正しいピンアサインにするにはどうすれば良いでしょうか。
(それとも私の勘違い?設定が悪い?でしょうか。)
別のPCではKiCad Ver:5.1.5を温存してあり、こちらではPCBを10数種製作してきました。
なお、質問を投稿後V5で製作した基板(実際に製造依頼したもの)を
V7.0.1の回路エディターで記述後、PCBエディターで部品を
配置し再度確認しましたが、TO-92のフットプリントのピンアサ
インが違っており同じ配線パターンになりません。
該当のフットプリントとデータシートを添付させて頂きます。
達人からの回答
Ver.7の新規プロジェクトからライブラリをこちらで確認した限りはピンアサインの入れ替わりは確認できませんでした。
但し、旧プロジェクトファイルから回路図やシンボル等を流用した場合に、旧データからラッツネストの基準となる情報を正常に取得できない事例があるという話をVer.6の頃からいくつか耳にしています。
Ver.7になってからトランジスタの事例は初めて聞きましたが、自分もダイオードがひっくり返って1日大変な目にあいました。
今のところ有効な手段は旧バージョン(Ver.6.0.4以前)のプロジェクトファイルを流用しないか、一度読み込んだ上で回路図をシンボルレベルから書き直すしか手が無いのかな?と考えています。
ひっくり返っている原因自体は、回路図エディタのシンボル内の情報エラーが原因と思われますので、該当するシンボル上でサブメニューを呼び出し(右クリック)、シンボルエディターでピンアサインを編集する事で修整が可能です。
追加の質問
質問を投稿後V5で製作した基板(実際に製造依頼したもの)をV7.0.1の回路エディターで記述後、PCBエディターで部品を配置し再度確認しましたが、TO-92のフットプリントのピンアサインが違っており同じ配線パターンになりません。
該当のフットプリントとデータシートを添付させて頂きます。
達人からの回答
おそらく使用している回路図シンボルが2SC1815を使っていない(他のトランジスタのシンボルをリネームする等して2SC1815としている他)ものと考えられます。
頂いた回答
なる程、今回Ver.5から流用した点は、シンボルライブラリーと フットプリントライブラリーの『0-My_Parts』です。 Ver.6は使用しておらず、Ver.5→Ver.7としています。 回路図はVer.7で新規プロジェクトとして起こしたものです。
上記と同じ条件でTO-220でも発生しています。
ご指摘の事象が有るのなら、これらの流用したライブラリーを使用せずにオリジナルの情報のみで実施と、上記ご回答の方法で試してみます。
頂いた回答
昨日ご回答頂いた内容を確認しながら、改めて自らの操作を思い返しておりました。
その上で、先ず出来る事として、追加質問に対する回答の画像を取得してみました。
画像の取得で原因が判明しました。
ことの発端は、V5から「0_My-Parts」を移行し、PNPのTO-220のシンボル、
NPNのTO-92のシンボルを使用したことから始まっております。
原因は、まさしくご指摘のとおりでした。シンボルに気をとられ、この時点でピン
アサインの確認を忘れている事に気付きました。
『以前、使用したものだから』と全く確認せず使用しておりました。
自分用のライブラリに登録する際、PNP,NPNと簡略して登録したことが、ピン
アサインを確認することを忘却する原因ですね。
シンボルのプロパティーにピンアサインがあったので、修正出来るのでは?と誤解を
更に深めてしまいました。
ピン番号の表示する様にして画像を取得しましたので、添付し送信させて頂きます。
なお、回路図エディターで自分用のライブラリーではなく、本来のシンボルで再作成
した結果については、後日連絡させて頂きます。
ありがとうございました。
添付画像
0_My-Parts:自分用のライブラリーから回路図エディター上の2SC1815とそのプロパティー
Device_NPN:基本のシンボルのプロパティー
達人からの回答
いわゆるエキスパートトラップって奴ですw
実績を積んできた人ほどハマる罠です
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