新規設計は、プロジェクトファイル作成から
KiCadで電子回路の設計を始めるには、まず最初に「新しいプロジェクトを作成」するところからスタートします。今回は、プロジェクト作成の手順や、生成されるファイルの内容、バックアップの設定までを解説します。

KiCadを起動してプロジェクトを作成しよう
まずは、KiCadのアイコンをダブルクリックして起動します。すると、プロジェクトマネージャー画面が開きます。

新規プロジェクトの作成手順
- メニューから 「ファイル」→「新規プロジェクト」 を選択
- 任意の保存場所を選び、プロジェクト名を入力
(例:my_first_circuit など) - 「プロジェクト用の新しいフォルダを作成する」にチェックが入っていることを確認
- 「保存」をクリック!

これで、入力したプロジェクト名と同じ名前のフォルダが作成され、その中に必要なプロジェクトファイルが自動で生成されます。
プロジェクト内のファイル構成について
作成されたプロジェクトフォルダの中には、以下のようなファイルが含まれます:
ファイル名の例 | 拡張子 | 役割 |
---|---|---|
my_first_circuit.kicad_pro | .kicad_pro | プロジェクトの設定を管理するファイル |
my_first_circuit.kicad_sch | .kicad_sch | 回路図エディタ用のファイル |
my_first_circuit.kicad_pcb | .kicad_pcb | プリント基板エディタ用のファイル |

また、編集を進めていくと、あるタイミングで「-backups」というフォルダが自動で作られ、作業に使用したファイルのバックアップも保存されていきます。
自動バックアップの設定も確認しておこう
KiCadでは、作業中に自動でバックアップを取る機能があります。設定の変更は以下の手順で行えます。
バックアップ設定手順
- メニューから 「設定」→「設定」 を選択
- 「共通」タブ をクリック
- 「プロジェクトバックアップ」の設定を変更


※ macOSの場合、環境設定は「KiCad」メニューの中にあります。
ツールの起動とファイルの読み込みを確認しよう
プロジェクトウィンドウの右側には、各種ツール(回路図エディタ、PCBエディタなど)を起動するためのアイコンが並んでいます。

それぞれのエディタをクリックすると、自動的にプロジェクト内の対応ファイルが読み込まれた状態で起動します。
- 回路図エディタ →
.kicad_sch
ファイルを開く - PCBエディタ →
.kicad_pcb
ファイルを開く
どちらのエディタでも、図面枠が表示されていれば正常に読み込めています。

まとめ
KiCadで回路設計を始めるための最初の一歩は、「新しいプロジェクトの作成」です。プロジェクトフォルダには回路図や基板設計ファイル、設定情報などが一括で保存されるため、後々の管理もスムーズに行うことができます。
さらに自動バックアップ機能を活用すれば、万が一のトラブルにも安心できます。ぜひこの記事を参考に、KiCadのプロジェクト作成から回路設計に挑戦してみてください!
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